岩石用偏光顕微鏡のリチウムイオン電池の塗布電極観察への応用

摘要

1829年にWilliam Nicolにより透明方解石の結晶で作られたニコルプリズムが発明され　これによりそれまで見えなかった岩石の微細構造が観察されるようになった。19世紀後半から20世紀にかけてK．H．F．RosenbuschやF．Zirkelの活躍を経て偏光顕微鏡が岩石学や鉱物学の世界で一世を風靡したことは論を待たない。現在においてもミリからミクロンオーダーの組織を観察するとき，偏光顕微鏡の重要性は言うまでもない。しかし分析装置の付属した走査型電子顕微鏡を始めとして種々の新装置が開発されるに伴い，物質研究も偏光顕微鏡に依存する頻度は低下してきている。