マグロ缶詰の最近の動向：輪入増，漁獲減環境下での生産

摘要

ツナ缶詰は，昨平成12年（1～12月）の生産量が国内向けで3年ぶりに700万箱を超えるなど久々の増産となった． 主力のキハダマグロの価格が年間を通してkg140円前後の安値で安定したことが，その背景にあった． ところが，今年に入ると原料事情が一転，世界的な漁獲規制の強化もあって，マグロ及びカツオの価格が上昇．国内でもキハダマグロはkg180円，カツオも120円といった価格になった．また，海外でも最大の生産地であるタイの原料価格は4月にはカツオでトン900ドル台の高値をつけた．その後，需要が減退気味となったため，価格は下がってきたものの，高値での推移が続いている．