食肉、食鳥肉生産における危機管理

摘要

近年，食肉、食鳥肉を介する新興、再興の人の疾病が多発し，この事態は消費者を不安にさせ，生産現場の混乱を招き，多大な経済的損失をもたらしている。 食肉．食鳥肉の安全性確保の戦略は，検査体制の強化ならびに製造段階における衛生管理にはじまり，現在は，生産現場から消費者に至るフードチェーン全段階に及んでいる。 その戦術の中核をなすのがHACCPである。 HACCPそのままを複雑多岐な条件の生産現場に適用するには無理がある。 しかし，HACCPの理念を活かせば，効果的な生産現場の危機管理が構築できる。 このような観点から，本稿では，生産現場における危機管理をリスク、アナリシス，リスク、マネージメント，リスク、コミュニケーションに整理した。 前2者は従来の衛生管理と重複する部分が多い。 リスク、コミュニケーションは，消費者を含めて意識の高まつた川下の関係者への情報提供の責任を果たすためにも重要な役割を担うものである。