肥満細胞腫(犬)

摘要

ヒドロキシゥレアはリボヌクレオチドレダクターゼを阻害する代謝拮抗薬に分類される。 ヒドロキシゥレアの犬の肥満細胞腫に対する治療効果は40年前に示唆されており3)，その後1998年にGerritsenらが本 薬剤を組み込んだ多剤併用療法を報告した4)。このGerriten らの報告では，治療反応がみられた9/15頭の奏効期間中央値 は53日（39~910日）であった力;，ヒドロキシゥレアの投与が プロトコルの49日目になることから，その治療反応は不明瞭 とされた。このような背景から，ヒドロキシゥレアの寛解率， 無増悪期間および有害事象を評価するため，Rassnickらは， 切除困難な肉眼病変を有する犬の肥満細胞腫に対しての第二 相臨床試験5'を行った。