リンパ節の評価細胞診編

摘要

肥満細胞腫は転移の可能性を有する腫瘍であるため，肥満 細胞腫と診断された場合には転移の確認のために所属リンパ 節を細胞診で評価することは多い。細胞診における悪性腫瘍 のリンパ節転移の判断基準には，通常はリンパ節で認められ なt 、細胞が認められる，通常は少数しか存在しなt 、細胞が多 数認められるといったことなどがある。病理編でも言及され ているように，リンパ節には正常でも肥満細胞が存在してい るため,細胞診塗抹標本上にも複数の肥満細胞が認められる ことがある'>。そのため，細胞診で肥満細胞腫のリンパ節転移 を評価する際の重要なボイントとしては，①非常に多くの肥 満細胞が認められること2)，②肥満細胞が集簇して認められること，③肥満細胞が異型性を示していること，の3つが挙げ られる。