衛星量子鍵配送に向けた地上ー衛星間における偏光特性測定実験

摘要

宇宙空間からレーザ光源を用いた偏光特性の測定実験が、宇宙-地上間の大気伝搬路において行われた。衛星は日本製のレーザ通信機器を搭載した衛星とNICTの光地上局が用いられ、衛星から送信されたレーザビームのストークスパラメータと偏光度が測定された。結果として、宇宙-地上間の大気を通過したレーザ光の偏光は、rms誤差で1.60以下であり、偏光度は99.4±4.4%であった。本測定結果は、衛星を介した圭子鍵配送の回線計算に貢献し、将来、量子暗号を広域展開するのに有益な結果である。