地上，屋上および壁面の緑化によるヒートアイランド対策効果

摘要

近年，建築物の高密度化，化石燃料のエネルギー源としての使用量の増大によって，都市地域における気温の上昇が顕著となり，その結果，夏期の都市地域での冷房に要するエネルギー使用量も増大し，それによって夏期の都市の気温がさらに高くなるという悪循環が見られる。 この悪循環を断ち切り，都市の夏期の温熱環境を改善するもっとも省エネルギー型の方策は，都市の緑化を推進し，植生からの蒸散による冷却効果（自然の冷却効果）を有効に利用することである。