「自然循環水処理方式」を用いた不忍池水質浄化

摘要

不忍池は上野公園に隣接する風光明媚な都民の憩いの場として知られ，ボート池,ハス池,鵜の池の3つの池からなる。 このうちボート池は,近年，周辺から流入する有機物により富栄養化し，アオコの発生や底部に堆積した泥の巻き上げによる透明度の低下とカビ臭などの不快な臭気が問題となっている。 不忍池浄化実験（ボート池）は,これらの対策方法を見出すため平成13年度に東京都東部公園緑地事務所が浄化実験を募集したものである。 最終的に14社が実験に参加し，当グループは「自然循環水処理方式」で実験に臨み，浄化目標であるアオコの発生防止，臭気の抑制，透視度の回復の各項目を達成できた。 以下に浄化技術の概要と実験結果について述べる。