長支間場所打ちPC床版の施工時ひび割れ対策に関する実験検証: 移動型枠を用いたブロック施工時における床版の温度ひび割れ対策

摘要

本文では，第二東名高速道路における10m級の場所打ちPC床版を有する鋼2主鈑桁橋を対象として，主に床版コンクリートの温度応力に起因するひび割れを発生させない設計・施工方法を実物大試験体の製作を通じて検証した結果を報告した．今回の実験検証の結果，床版厚の厚い10m級床版で，暑中施工で早強ポルトランドセメントを使用し，移動型枠の移動に伴うリバウンドのみならず，隣接径間の床版を施工する際に主桁作用により発生する負曲げモーメントの影響まで再現するという条件下において，ひび割れを発生させない場所打ちPC床版の移動型枠施工が可能であることがわかった．