MFG/PROによる統合情報システムの構築

摘要

現在，日本の製造業は市場のグローバル化に伴い，アジア諸国との競争にさらされている．日本は人件費やエネルギー費等が高く，明らかに製造コストでは競争力が落ちてきている．特に中堅中小の部品メーカーは，人件費のウェイトが大きいため非常に苦しい立場になっている．一方，lT業界においてはERP (Enterprise Resource Planning)からSCM (Supply Chain Management)，eビジネスヘとトレンドが移行している．製造業においてもシステムの導入プロジェクトの案画を進めると，インターネットやXML (extensible Markup Language)等の最新技術を活用したソリューションがもてはやされている．しかし，実際にプロジェクトを進めていくと在庫数量や作業進捗がわからない，製造リードタイムがわからない等の基本的なことが管理されていないことがよくある．これは最近米国等で注目されているITキーワードであるB2B (Back to Basic)そのものであり，eビジネスに本格的に移行するためには企業の基幹であるERPシステムの確立が必須となってきている．