デジタルノイズ対策入門講座(15) - 対策部品の使い方

摘要

2月号、3月号、5月号の3回にわたり、もっともポピュラーなノイズ対策手法であるローパス型EMIフィルタで行う高周波ノイズの対策について学びました。 今月は次の新たな手法、コモンモードノイズの対策部品とその使い方について学びます。 ノイズと信号の周波数帯が重なり、前回まで学hだ、主流であった周波数でノイズと信号を分離し、対策するローパス型EMIフィルタで行う方法が使えなくなったり、信号のブロードバンド化、高速化を実現するために差動伝送が多用されるようになり、その品質を維持するためにはコモンモードのノイズ対策は欠かせない手法になってきております。 今月は、このコモンモードノイズの対策部品の原理、特性を整理·理解し、より効果的に活用するためにはどのようにすればよいのかを学びたいと思います。コモンモードノイズの対策にはコモンモードノイズを伝送路で絶縁、あるいはグランドにバイパスさせる方法とコモンモードのノイズ成分をノーマル成分に変換する方法があります。 本稿では、前者のノーマルノイズを絶縁、あるいはグランドにバイパスする方法について学びます。 後者は別の機会に学ぶこととします。