最新溶接ロボット事情：溶接電源融合型ロボット「TAWERS」のアーク溶接制御

摘要

常に業界のニーズを先取りし市場に新しい流れを創り出してきた当社が，次代を担う「溶接ロボットの理想」を追求し，「溶接機とロボットの新しい関係」として考案したのが「融合」というコンセプトであり，ロボットと溶接機との境界をなくし，融合化した制御装置によってアーク溶接に特化した専用口ボットの動作制御と溶接波形制御を一元的に制御する「TAWERS」を2004年10月から開発製品化し販売を開始し，各方面より高いご評価をいただいている（写真）。本稿では，波形制御技術についてはすでに本誌昨年12月号に「スパッタ低減の取り組み」として短絡溶接を中心に詳しく説明しているが，ここでは改めて概要を説明するとともに，2005年11月から新パルス溶接法として新たに搭載した高電流域（グロビュール～スプレー領域）で卓越した溶接性能を発揮する「HD-Pulse」について紹介する。