燃料油需要27年度は0.9％増向こう5年間は▲1.4％／年

摘要

経済産業省は9日，総合資源エネルギー調査会資源·燃料分科会石油·天然ガス小委員会石油市場動向調査ワーキンググループ（WG，橘川武郎座長）の第2国会合を開き，平成27～31年度の石油製品需要見通しを原案どおり了承した。石油連盟を中心に専門家で構成する石油製品需要想定検討会が策定·提示したもので，資源エネルギー庁ではこれをもとに，石油備蓄法で定める向こう5年間の石油備蓄目標を策定する。想定は，原子力発電所の稼働の先行きが不透明なため，「電力供給計画の概要」が発表されない電力用C重油を除き，平成26年度実績見込み数値をもとにした燃料油合計の参考値を示した。それによると，26年度の燃料油需要実績見込みは前年度比4.0％減の1億7,181万kl，27年度は0.9％増の1億7,331万klとなり，29年度に消費税再増税の影響を織り込hだ27～31年度の年平均では▲1.4％，全体で▲6.8％のペースで減少，31年度には1億6,013万klまで減る。電力用C重油の26年度実績見通しは1,096万klで，これを加算した27年度の燃料油需要は前年度比0.8％増の1億8,427万kl。31年度まで年平均▲1.3％，全体で▲6.4％となり，31年度には1億7,109万klとなる。ナフサ以外のすべての油種がそれぞれの要因から減少が見込まれ，主力のガソリンは27年度こそ反動増で0.3％増えるが，向こう5年で平均▲1.8％／年減少，31年度には26年度比▲8.9％の4,831万klまで縮小する見込みだ。