原油市現乱高下，値取りも停滞市況連動仕切の石油市場は正念場

摘要

7月入り後急落して10日には60.8ドル/バーレルをつけたドバイ原油東京市況（終値）は，そ の後反騰して27日に70.3ドル/バーレルの大台に乗せたが，再び急落して30日に64ドル/バーレル台，再 度反騰して8月3日には71ドル/バーレル台と目まぐるしく乱高下が続いている。 6月一杯高騰が続いた原油コストを受けて，新日石が6月末に発表した7月月次コス ト変化は6月比＋8.1円/lこもなり，7月の販売業界は大幅な末端転嫁ぺ向けてスター トしていたが，SSの転嫁状況を7月10日現在の石油情報センター月間調査全国平均 （消費税込み）でみると，ガソリンが6月比4円/lアップの125円/l，軽油が同2 円/l上げの104円/月に止まっており，その後は需要不振や原油反落で弱含hでいる。 最低でも50円/l超への値取りを目指していた産業用大口中間三品市場に至っては，安 値を45円/l過へ底上げする程度に止まっているもようで，48円/l前後の中核価格帯は7月に続いて8月先決め分でもはば横ばい推移となっている。