LPガス自動車を低公害車·次世代自動車に認定すべきだ！

摘要

LPガス自動車普及促進協議会の椿貴書会長と（社）エルビーガス協会自動車部会の柳也男委員長は，昨年「民主等政権へひと言」とする文書を発表して，「LPG車を次世代自動車に認定を！」と強く訴えた。LPガス車の日本での普及台数は全体の0.4％，29万台に過ぎない。その大半がタクシー。LPガス車が日本に登場してから早や50年が経ったが，この程度の台数にとどまっている。この要因の一つは固から「次世代自動車」，「低公害車」として認められていないことによる。LPガス幸はCO2の排出量がガソリン車に比べて6～13％少ない。そればかりではない。黒煙のもととなる「粒子状物質（PM）」はクリーンディーゼルトラックと比べても10分の1以下。NOx（窒素酸化物）に至っては170分の1。これほどクリーンな環境に優しいLPガス幸がどうして「次世代自動車」，「低公害車」と園から位置づけられていないのだろうか。これは，LPガス車の燃料であるLPガスの生産に起因しているのだ。日本では石油代替エネルギー法で「石油を使わない」自動車を低公害車の条件としてきたからだ。いかに排気するガスがクリーンであろうが，LPガスは石油から生産されるのだからダメだ！というわけだ。このため，現在国から低公害車として認定されているのは，電気自動車，メタノール自動車，圧縮天然ガス車，ハイブリッド車の4種となっている。「LPガスは石油精製の過程で生産されるから低公害車ではない」という理屈が罷り通ったのは過去のこと。製油所生産のLPガスが日本の供給の中心だったのは，今から40年も前の話だ。