高温で焼成したNb_2O_5/Al_2O_3触媒の構造と酸性質

摘要

焼成温度，担持量を変化させたNb_2O_5/Al_2O_3触媒を調製し，担持されたニオブ酸化物種の構造·化学状態と酸性質の関連について検討を行った．Nb_2O_5/Al_2O_3触媒は，含水ニオブ酸と対照的に高温（1173K）焼成後もプレンステッド酸性を有しFriedel-Craftsアルキル化に活性を示した．1173Kで焼成し，ニオブ酸化物担持量を16wt％としたNb_2O_5/Al_2O_3触媒がFriedel-Craftsアルキル化に最も高い活性を示した．16wt％Nb_2O_5/Al_2O_3触媒上のニオブ酸化物は，歪hだ六配位ユニット（NbO_6）が二次元的に連結した単分子層を形成していることから，Nb-O-Nbネットワークの形成がプレンステッド酸性の発現に寄与していると考えた．