Ⅲ．製法·設備/3．表面処理/自動車用小物ばねの6価クロムフリー表面処理について

摘要

自動車用小物ばねに関係した環境有害物質規制としては、2003年7月のEU（欧州連合）によるELV指令（廃自動車指令）があり、大きな影響を受けました。EUで販売される自動車における6価クロム、水銀、鉛、カドミウムが、図1に示すスケジュールで使用禁止となりました。これに呼応して日本の自動車会社は、世界中で部品を共通使用していることもあり、仕向け地にかかわらず自主規制を加えて4物質を使用禁止としました。自動車用小物ばねに、6価クロムや鉛を含む識別用塗装や、6価クロムを含む亜鉛めっきのクロメート処理及びダクロタイズド処理を行なっていたため、ばね会社は、4物質フリーの表面処理へ代替を行いました。