高効率エネルギー利用に向けた燃焼研究の役割IV：超燃焼システム技術と自己熱利用による蒸留プロセスの省エネ技術

摘要

2005年2月16日に発効した「京都議定書」において定められている我が国の温室効果ガス削減目標（2008～2012年で1990年度比6％減）を達成することは，我が国にとって国際公約となっている．これに対応して，2007年に国家技術戦略の一環として経済産業省の『省エネルギー技術戦略』が策定されている．この中では，産業·民生·運輸それぞれの部門でどのようなシナリオ，技術マップ，ロードマップで省エネを進めていくかが検討されている．本稿では，省エネルギー技術戦略における産業分野の省エネについての概要，その中での燃焼技術の位置づげ，そしてエネルギー多消費型産業である化学産業分野での熱利用の省エネ化に関する技術の一端を紹介する．