マルチステークホルダープロセスに基づいたプライバシーポリシー策定の提案－国際連携情報共有プラットフォームにおける実践をふまえて

摘要

iKaaS（intelligent Knowledge-as-a-Service）は総務省平成26年度の戦略的情報通信研究開発推進事業（SCOPE、国際連携型研究開発）として採択された、プライバシーに配慮した情報提供を可能にする高度知識集約プラットフォームである。本研究プロジェクトにおいては、日本と欧州、相互のデータ活用が目標として掲げられているが、情報主体のプライバシー保護に配慮したデータ活用が行えるかが大きな課題となっている。情報主体に対しては、プライバシーを通して行われる情報の取得およびサービスの提供について同意を求めることになるが、この際に提示するプライバシーポリシーが有効に機能しているかが大きな課題である。本稿においては、この課題に対して、マルチステークホルダープロセスを用いた住民参加型のポリシー策定を提案する。