油圧技術と騒音·振動対策①：外接ギヤポンプの騒音低減－低脈動ギヤポンプと内部圧力変動の低減手法

摘要

外接ギヤポンプ（以下、ギヤポンプ）は2つの歯車がケーシングの中でかみ合い、歯溝部の流体を吸込側から吐出側へ押し出す構造の容積形ポンプである。 特長としては、①比較的安価で経済性が高い②コンタミに強い③吸込性能が高い等が挙げられる。このような特長を持つため、理論押除容積：1～100cm{sup}3 定格圧力：17.2～24.5MPa 最高回転数：3,000～4,000min{sup}(-1)のギヤポンプが建設機械、農業機械、特装車、産業車両等に広く用いられている。さらに近年、低騒音化のニーズが高くなってきており、低騒音性と性能、耐久性、経済性に優れたギヤポンプが開発されている。 本稿では騒音の原因から騒音低減対策として、吐出流量脈動を低下させた低脈動タイプのギヤポンプの紹介とポンプ内部の圧力変動の1つである閉じ込み部圧力変動を下げる手法の紹介をする。