最新の火星探査ローバの部品製作：5軸加工,ジグ研削および放電加工の専門的技術が人類の火星への知識を深めるNASAの火星探査ローバ「Curiosity」を実現するであろう

摘要

火星科学研究所（The Mars Science Laboratory，MSL）が設計したCuriosityは，2011年9月15日に着陸する予定のNASAの探査ローバである。その使命は，火星の居住性を判定し，土からすくい上げたサンプルと岩に穴あけして得た粉末を分析することである。Curiosityは重さが4.5t以上あり，現在の探査ローバの実に5倍もの重さになる。その代わり，現行機種のSpiritあるいはOpportunityという探査ローバの10倍以上の重さの科学機器を運び込むことができる。そのような推進システムにとって，動力とトルクはよりロバストなものであるべきであり，車輪は以前の設計よりもかなり大きなものであるべきであろう。NASAの技術者は，その設計によって（現行の）Spiritがいま直面している問題，すなわち砂の山を乗り越えられずに立ち往生してしまうという問題を解決してくれると信じている。