逆発想機能分析アプローチによる創造的リスク対策の研究（1）

摘要

真に価値の高い製品·サービスを顧客に提供していくためには、従来のVE活動に加えて、製品·サービスの使用時まで視野に入れたライフサイクル全般に関わる「リスクマネジメント」が重要な時代になっている。 そこで本論文では、リスクマネジメントのユニークな手法として最近筆者が研究している「逆発想機能分析による創造的リスク対策法」について紹介するものである。 この方法の最大の特徴は、まず最初に想定される不具合（リスク）を意図的に実現するネガティブ·アイデアを機能本位に創造して、リスクシナリオを描いた後に、その内容をリスク対策案として反転化させる点にある。 なお、筆者が提案する逆発想機能分析アプローチは、アドバンスTRIZ手法の一つである「サボタージュ·アナリシス（破壊工作分析）」を参考に開発したものである。