宮崎地域重力図（ブーグー異常）

摘要

産業技術総合研究所地質調査総合センターは，基盤構造の体系的な解明を図ることを目的として，20万分の1スケールの重力基本図（コンター間隔が1ミリガルのブーグー異常図）の系統的整備を行っています。重力調査の既存資料について保有機関の協力を得てその編集を行うとともに，未測定地域の重力測定を実施しています。 今年，「大分」「福岡」「唐津」地域に引き続き，九州シリーズ4，5枚目の宮崎地域および鹿児島地域重力図を出版しました。宮崎地域重力図（第1図）の範囲は，20万分の1地質図幅「延岡」と「宮崎」の範囲を含む東経130度52.5分から132度，北緯31度20分から32度45分です。 宮崎平野を中心とするこの地域は，沖合に南海トラフと琉球トレンチの会合点が存在し，九州·パラオ海嶺の北延長上にあたります（口絵）。 地下数十kmでは，高角度でフィリピン海プレートが北西方向に沈み込hでいて，地震·火山活動，地殻変動に影響を与えています。