RH水モデルシミュレーション実験による下部槽の最適ライニング構成の検討

摘要

本報では，溶鋼流れの特性と環流効率について，水モデルシミュレーション実験によってRH下部槽のいくつかのライニング構造を検討した。 また，コンピュータ解析により耐火物の損傷おけるそれらの要素の評価を行った。実験結果のまとめをTablelに示す。 また，推奨するRH下部槽のライニング構成について，現状では次のことを言うことができる。 ①環流効率の面から，環流管と側壁内面は段差が付かないようにする。②オーバーハングしている側壁の傾斜角度を70°以上とする。 ③新しい構造案としての4足環流管を有する下部槽は，環流効率と耐火物の損傷を改善させる可能性がある。しかし，実炉では，これらの設定条件以外に多くの要素が含まれるため，本結果を実炉で評価するにほまだ多くの課題が残されている。 これらの研究は，まだ基礎的なものであるが，水モデル実験の結果と耐火物ライニング構成の調査を踏まえ論理的に解析していく取り組みは，有益なことのひとつであると思われる。