山地流域を含む水田地帯における農業用排水路の流出実態

摘要

近年の降雨パターンの変化，排水路流域内の形態の変化など により，農業用排水路の流下量は，計画洪水量に対して増加傾 向がみられる。特に，ゲリラ豪雨による短時間雨量の増加から 降雨強度が高まり，排水路からの越水被害，護岸ェの崩壊被害 などが増加している。このような背景から，北海道農政部では2012年に農地の総合排水対策検討部会を発足し，近年の排水 路被害に対応できる新たな排水路計画、整備手法を策定するた め，現地調査，,をおこなっている。本報では現地調査のモ デル地区として設定した，北海道應栖町内の農業用排水路にお ける流出実態の調査結果を紹介する。日雨量が事業計画値を下 回る場合でも，時間雨量強度力5大きい場合に計画洪水量を上回 り，流出係数の増加もみられた。