東海道·山陽新幹線直通用次世代車両N700系量産先行試作車の概要(4)

摘要

700系新幹線電車は平成11年春に営業を開始して7年目を迎えており，この間，速達性はもとより，乗心地や車内静粛性の向上などの面でも，お客様から高い評価を得ている．その一方で，さらなる競争力の強化を目指し，以下のコンセプトのもと700系の後継車両としてN700系を開発することとした（図－1）．①東海道·山陽新幹線としての最速のハイテク車両；②車内快適性のさらなる向上；③環境に適合するとともに，さらなる省エネルギー化を実現．走り装置に関しても700系以降各種の技術開発に取り組み，様々な現車試験により設計に必要なフィールドデータを得てきたが，これら数多くの成果を取り入れてN700系の台車，セミアクティブ制振制御装置，車体傾斜システム，パンタグラフの開発に至った．今回は，これらN700系の走り装置の概要と技術的特徴について以下に紹介する．