越冬時の湛水深が魚類の生残率に及ぼす影響-一冬期湛水水田を想定した越冬実験一

摘要

非灌漑期に湛水する冬期湛水水田は，水鳥の餌場として の機能など環境保全に資することが期待され，減肥、減農 薬とのセットでの実施は直接支払の対象となる（岩渕，2006;農林水産省，参照2011.9.29).水鳥の餌場としての機能を高める上でも冬期湛水水田における魚類の耐えう る越冬環境を明らかにする必要がある.これは選好性（皆 川ら，2010)とは次元を異にする課題で，著者らの知る限 り参考となりうる知見は大友（2005)以外にはない.大友 (2005)は農業水路を想定した実験の結果から底泥の存在 がドジョゥ^/なざぽ/^^^^^なな^^ぬ？ぉ越冬時の生残率を大 きく向上させたとした.しかし，冬期湛水水田の場合底泥 の存在は前提条件で，底泥の存在以外の因子を検討する必 要がある.本研究では冬期湛水水田を想定し，湛水深の違いによる 魚類の生残率への影響を検討することを目的に越冬実験 を行った.