コンピュータ囲碁

摘要

1997年にコンピュータチェスDeep Blueがチャンピオンに輝いた後，AIの次なるターゲットは囲a碁·将棋だといわれて久しいが，これまではコンピータ将棋の進歩がめざましく，Xデーも真近とやかれ始めるなど話題を独占しており，コンピュータ囲碁は大きく水を開けられていた感があった． ところが，最近その状況が変わりつつある． 2006年にイタリアのトリノで開催された第11回 Compute r Olympiadの9路盤囲碁部門で，CrazyStoneという名の囲碁プログラムがさっそうと登場して優勝を飾って以来，「モンテカルロ碁S」と称される囲碁プログラムは停滞していたコンピュータ囲碁の分野に活気を与え，今やトッププログラムの実力はアマ高段者の域に近づこうとしている．