超音波にょる油滴の分散?凝集と微量金属の濃縮分析ヘの応用

摘要

微量金属イオンを高感度?高選択的に定量するための前濃縮法として広く用いられているが，一般的に多量の有機溶媒と長い抽出時間を要するという問題点がある.微小液滴を用いた溶媒抽出法は，環境八の配慮だけでなく，大きな比表面積を持っ微小液滴を抽出溶媒として用いることにょり，抽出における物質輸送が促進され，従来の溶媒抽出と比ベて平衡到達時間が飛躍的に短くなることが期待される~(1,2)).微小液滴抽出法の一っとして，エマルシヨンを用いた抽出法が挙げられる~(3）). エマルシヨンとは，水と油のょうに互いに混ざり合わない2種類の液体の一方が微粒子（分散質）となって，他方の液体（分散媒）中に分散している系を指し，油滴が水相に分散する（O/Wエマルシヨン）ときに，油滴を安定化するために通常界面活性剤や乳化剤などが加えられ油滴表面には界面活性剤分子などが吸着している.微量金属の濃縮した微小油滴を捕集するためにその後のエマルシヨンの解乳操作が煩雑で，再現性などの問題点が指摘されている.