湿式ガスメータ標準器＜湿式·膜式·回転式気体容積式標準器による校正＞

摘要

永年に亘るメーカ主体の計量法やJISの庇護の下、我国の計量事業は、規制や規格に守られてきた。 これは国のお墨付きがものを言う、メーカのための製品製造の規制·規格であった、と言っても過言ではない。 近年、規制緩和政策と相倹って、計量法やJISもグローバル化が加速的に進展しこISO·IECに基づくユーザの側に立った、メーカの自主管理が求められ、国家のお墨付きからメーカ責任へと変遷してきている。 当然、自主管理に重きがおかれるようになれば、メーカは製品の信頼性の根拠を何らかの形で担保しなければならない。 そして、その重要な技術的保証の手段が校正である。 本来の校正の意味は製品をそのままの状態で、値を上位標準器と比較し実証する行為で、合否判定を行うものではない。しかし、検査、検定、試験、広くは調整まで含めて校正と呼ばれている場合もあるが、これは間違いである。