ごみ焼却発電の拡大と発電効率の向上（その1）－ごみ焼却発電の状況

摘要

一方，人口が中規模の市町村には，1日16時間稼働の准連続式といわれる清掃工場が多く，平均処理能力は1日約72トンである。さらに人口規模の小さな市町村には，バッチ式と呼ばれる1日の運転が8時間に達しない小規模工場が多く，平均処理能力は1日約20トンである。表1は，平成22年度のデータであるが，全清掃工場の53％に当たる全連続式の清掃工場が，総処理能力の約87.3％を占めている。一方，全工場の約28％を占めるバッチ式工場は，総処理能力の3.8％を占めるに過ぎない。小規模工場は効率が低いだけでなく，ダイオキシンなどの環境対策が困難なことから，近年は集約化と廃炉が進hでいる。小規模工場が多いのは，清掃工場が市町村単位で整備され，行政区域内処理を原則としてきたからである。ごみ焼却発電は全連続式648工場のうち，規模が大きい306工場で採用されている。