都市間輸送の高速化に貢献する次世代高速新幹線駆動システム

摘要

日本の新幹線が都市間輸送の在り方を変えてから既に40年以上が経過し，国内外共に新たな都市間高速鉄道が活躍している。 鉄道は省エネルギーな交通機関でありかつ安全性や定時性に優れていると言われているが，自動車や航空機の発展に伴い更なる快適性を求められており，中でも到達時間の短縮は永遠の目標である。新幹線での到達時間短編のためにはいろいろな方法があり，最近では車体傾斜装置の装備による曲線通過速度の向上や，1段ブレーキを実現するために新ATC制御方式を導入しているが，一般的な方法として最高速度向上や加速度のアップといった車両駆動にかかわる部分の性能向上が効果的であることば言うまでもない。一方，日本は海外に比べて一般的に地盤が弱いため,高速化に伴い地盤振動や騒音の問題が発生しやすいと言われている。 岩盤の上に線路が引ける欧州では機関車けh引による高速列車が発展したのに比べ，日本でほ質量が分散できる電車方式が発展した理由である。 逆に言うと，車両を軽量化できれば，現在の線路の上をより高速に走行可能となる。 日本の新幹線は海外の高速鉄道に比べて軽量で，1軸当たりの質量が軽いのが大きな特徴である。このことから，大出力の駆動システムをいかに軽量弗できるかが開発のポイントとなり，新幹線用駆動システムの開発の歴史は軽量化の歴史ともなった。