周波数資源を有効に利用できる9 GHz帯気象レーダ向け受信用超伝導フィルタ

摘要

近年，局地的集中豪雨などによる自然災害が増大しており，降雨状況を速やかに観測できる気象レーダの重要性が増している。この自然災害の観測ネットワークを全国に構築するため，気象レーダの設置局数は最近増加傾向にあるが，これに伴いレーダで使用する9GHz帯の周波数資源は枯渇しつつある。東芝は，9GHz帯気象レーダの割当てチャネル（CH）間隔を狭帯域化できる，高温超伝導体を用いた受信用フィルタを開発した。このフィルタを用いることで従来に比べ多くのCHを割当て周波数に配置でき，周波数資源を有効に利用できる。