故佐藤昭夫先生の研究成果から見た自律神経と緘灸

摘要

平成18年4月、敬愛する佐藤昭夫先生（人間総合科学大学副学長、同大学院人間総合科学研究科研究部長）がご逝去された。今も尚、佐藤昭夫先生が他界されたことは、日本の生理学会や生理学者、緘灸手技の研究者や教育者のみならず世界中の研究者が深い悲しみと大きな喪失感を感じている。そこで、本シンポジウムでは、約50年に渡って佐藤昭夫先生が確立してきた"自律神経系と緘灸刺激"、すなわち体性一自律神経反射の研究業績を踏まえ、先生が本領域の研究や研究者に与えた影響を述懐し、また後輩の研究指導や教育に力を注がれた御功績に対し、生理学者のみならず、緘灸基礎·臨床研究者、特に初学者諸君のこれからの大きな飛躍の一歩になることを期待し、討論して頂くことをねらいとした。