双極性障害のリチウム感受性に対するGSK-3 beta遺伝子多型の影響

摘要

外来通院にてリチウム製剤による治療を受けている双極性障害患者（ICD-10 F31)で，ベンゾジ了ゼピ ン系の抗不安薬や抗うつ薬を服用している患者を除外し，書面にてィンフォームド?コンセントの得られた患者 29人（平均年齢35.5+-6.4歳）を対象とし，PCR-RFLP法を用いてルが遺伝子多型の解析を行った.薬理効 果について多型との相関を調べたところ，解析の結果，リチウム製剤の感受性と-50T/C多型との間で有意な関連 がみられ，リチウムのレスポンダーはノンレスポンダーと比較してC/C型が少なく ， T alleleを持つ割合が有意 に多かった(df=l，X~2= 6.971， 0.01>P>0.001; Yates' continuity correction).