パニック障害における集団認知行動療法の治療効果の検討-集団認知行動療法との併用時に最も相応しし、薬物療法に関する研究-

摘要

バニック障害の治療法には薬物療法と認知行動療法(Cognitive-Behavioral Therapy: CBT)があり，わが国の治 療ガイドラインでも推奨されている（熊野?久保木（編)， 2008).不安とうつに対して薬物療法とCBTのそれぞれ 単独治療効果について検討したメタ解析研究では，パニツ ク障害ではCBTの方が有意に優れていると報告されてい る(Roshanaei-Moghaddam et al, 2011).また，Furukawa らの23編をメタ解析した研究によると，急性期?維持期? 終結期の全ての治療期において，薬物療法とCBTの併用 療法（以下，併用療法）は薬物療法単独より効果が優れて いるという(Furukawa et al, 2006).わが国のパニック障 害の診療状況であるが，薬物療法はどの医師でも施行でき ることから一般的に行われている.