トラフェルミン（フィブラストスプレー）が奏効した静脈性下腿潰瘍

摘要

71歳，男性。 約40年間の立ち仕事の結果，左下腿に広範囲かつ深い下腿潰瘍を生じて当院に入院した。 患肢挙上と安静を指示した上に，トラフェルミン（フィブラストスプレー）を中心とした外用治療を行ったところ，当初，付着していた壊死物質が自己融解し，良好な肉芽が形成されていった。 約2カ月の入院で，潰瘍の収縮·上皮化とともに潰瘍全面の鮮紅色肉芽形成が完了した。 トラフェルミンの有用性を強調するとともに，若干の文献的考察を加えた。