感性検索シーンにおける自然言語IFとGUIの比較評価

摘要

大量にあるマルチメディアコンテンツの中から自分の判断基準(し好や感性,気分など)に合致するものを見つけ出すための手段として,感性検索方式が研究されている.従来の感性検索方式では,通常,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)が採用されており,印象の入力は,画面上に提示される少数の印象語に対する何らかの評価(例えば7段階評価など)という形で行われる.そのため,提示される印象語の数が多いとその中から適切な印象語を探し出すのに時間と労力を必要とし,逆に少ないと入力したい印象を表す適切な印象語が見つからない可能性が高くなる.このようなトレードオフを解決するためには,入力可能な印象語の数を増やしても入力に要するコストが増大しない自然言語インタフェース(NLI)が有効と考えられる.そこで,本稿では,印象に基づく楽曲検索システムにNLIとGUIを実装し,この2種類の楽曲検索システムの検索性能や使い勝手を比較することによって,より良いNLI設計に向けてのガイドラインを提案する.