腐食防食協会規格「危険物施設の鋼製地下貯蔵タンク及び鋼製地下配管の電気防食」制定にあたって

摘要

近年，社会的インフラが経年劣化により危険な状況に陥り始めていることが懸念されている．なかでも腐食が関与する問題は看過できない重要な課題となっている．このような状況下で，地下埋設危険物施設の腐食劣イヒに起因する危険物の漏洩事故が年々増加の傾向にあり，その対策が急がれるなか，総務省において調査検討委員会が設置されたことは時宜を得たものと言えよう．本規格は，この委員会に参画したことを契機とし，規格制定に至ったものである．すなわち，当協会としてこれまでに検討し，答申した技術基準を，新たに協会規格として制定する好機と判断し，新たに規格作成委員会を編成した上で規格原案を作成し，技術委員会及び理事会の審議を経て当協会規格の制定に至ったものである．制定に当たっては，総務省消防庁危険物保安室，本協会技術委貞会及び理事会の方々に有益なご助言を頂いた．紙面をお借りして謝意を表する．