八角形断面鋼製橋脚の耐震設計のための簡易解析法の開発

摘要

（1）局部座屈による板の変形による材長の短縮を軸ひずみに加えたものを等価なひずみと定義し，等価な応力-ひずみ関係をファイバー要素に導入することにより, 強度劣化の考慮できる骨組解析法を提案した。 （2）提案法による近似解とFEM解析結果を比較することにより，提案法ゐ妥当性を検討した。 （3）補剛断面の場合，繰り返し載荷により局部座屈を伴う部材の剛性低下, あるいはひずみ硬化による部材の剛性の上昇等を考慮することが出来，最大強度及び終局挙動を精度良く表すことができた。一方, 無補剛断面の場合，「不等辺」の場合において，代表パラメータRに限界があることが明らかになった。 （4）本手法を用いた場合，系全体を板要素で解析する場合と比較して時間と労力の大変な節約となり，試行錯誤して断面寸法を決定する設計作業に於いては，提案法は，十分有効な解析法であると思われる。