京都議定書発効1年の実績と各国の取組み：アメリカのエネルギー政策と地球温暖化対応パートナーシップについて

摘要

2005年8月には，エネルギー政策に重点をおくブッシュ政権は4年越しの論争の末，包括的なエネルギー政策法(Energy Policy Act of 2005)を成立させた．2006年1月，アメリカのオイル依存症脱却を掲げた大統領一般教書演説(The State of the Union)では，クリーンコール，太陽，風力，原子力への投資を増やす先端エネルギー·イニシアティブ(Advanced Energy Initiative)を，さらに2006年2月には，30年ぶりに使用済み核燃料の再処理活動を復活させる国際原子力エネルギーパートナーシップ(GNEP)構想(The Global Nuclear Energy Partnership)を発表するなど，気候変動に対応した一連のエネルギー政策を推し進めて，国内外整合性のあるエネルギー·ポートフォリオを構築しようとしている．