太陽熱·バイオマス利用のハイブリッド型ソーラー燃料生産システム

摘要

次世代に向けて開発中の燃料電池自動車(FCEV) や，熱電併給する分散型設置の燃料電池への水素供給方法を，図1において持続性や地球温暖化の観点から検討してみる．ガソリンや天然ガスは地球温暖化と枯渇の懸念があり，21世紀の持続的社会を構築できない．石炭によるメタノール製造は，製造過程を含めてCO{sub}2排出量が増大し，地球温暖化を石炭直接利用よりもいっそう促進する．再生可能エネルギーのバイオマスからもガス化と水素生成シフト反応，およびそれに続くCO{sub}2排出によりメタノールは合成されるが，必要となるプランテーション面積が広大で，将来の農耕地需要との競合が予想される．自然エネルギー発電の水電気分解による水素供給は，今の格安の化石燃料社会にあってはほとhど経済性がない．原発夜間余剰電力による水素供給は，核燃料サイクルが成功しない限りウラン枯渇の問題がある．