次世代ネットワーク(NGN)に向けたネットワーク制御技術

摘要

ITU-T (International Telecommunication Union - Telecommunication standardization sector)やMSF (MultiService Forum)等により，次世代ネットワーク(Next Generation Network: NGN)の標準化が進行中である。 NGNでは，電話網のIP (Internet Protocol)化，サービスのマルチメディア化，さらには，携帯電話·固定電話の融合(Fixed-Mobile Convergence: FMC)，ユビキタスネットワークの実現を目指す。 上述の次世代ネットワークでは，従来の電話網と同等以上の通話品質·安全性を確保するため，各ネットワークで綱内リソースを管理し，要求に応じて適切な割当て制御を行うとともに，ネットワーク境界のゲートウェイ機能により，流入トラヒックの制限·ネットワーク構成情報の隠蔽（いhぺい）等のQoS (Quality of Service)·セキュリティ保護を行う。 また，必要に応じ，アドレス変換やプロトコル／メディア変換（インタワーキング）等を実施し，ネットワーク間の相互接続性確保を行う。 セッションボーダーコントローラ(Session Border Controller: SBC)は，上記を実現する機能であり，今後，重要性が高まると考えられる。 本稿では，NGNの標準化動向につき述べるとともに，その実現に必要なセッションボーダーコントローラへの取り組みとして，開発したネットワーク接続ゲートウェイ装置及びホームゲートウェイ装置につき述べる。