接触認識技術“ダイヤモンドタッチ”

摘要

人間がコンピュータと対話する直感的な手段として，タッチスクリーンが様々な分野で採用されている。今回，複数のユーザーによる協調作業を可能とする卓上ディスプレイ付きマルチユーザータッチスクリーンシステム"ダイヤモンドタッチ(Diamond Touch)"を開発した。 （1）接触感応型の入力デバイスにより，ユーザーごとに接触情報を独立に検知し，分類·優先順位付けなどを行うことができる。 （2）複数のユーザーが同時にコンピュータと対話することが可能である。 （3）タッチスクリーン表面に置かれた異物は検知されない。（4）特殊ペンなど専用のデバイスが不要である。 このシステムにおいて用いる入力デバイスには，接触表面上に多数の微小なアンテナが配列され埋め込まれている。 ユーザーが接触表面に接触すると，そこに位置する微小アンテナとユーザーの身体との間に微小な電流が流れるので，椅子（いす）を介して受信すれば，ユーザーごとの接触情報を独立かつ同時に検出することができる。ダイヤモンドタッチは，人間とコンピュータの対話や，複数ユーザーによる協調作業の新たな形を提案するキーデバイスとして発展することが期待される。