DLPマルチ大画面表示装置

摘要

大型表示装置は，通信，電力，交通，水処理施設などのインフラシステムのシステム監視を始め，放送局スタジオやパブリックディスプレイとして多用されている。 近年，従来のCRT方式プロジェクタに代わりDMD (Digital Micro mirror Device)やLCDを使ったプロジェクタが主流となっており，特にDMDを使用したDLPプロジェクタは，微小ミラーを光変調デバイスとして使用しており，高光利用効率，ユニフォミティの良さなど多くの特長から監視用·業務用プロジェクタとして高い評価を受けている。三菱電機は，1998年からDLPプロジェクタの販売を開始し，2003年3月時点で1万台以上の販売実績がある。 今回，第三世代となる0.7インチ12度DMDを使用した新製品3機種(LVP－50XH20，XS20，XL20)の開発を行った。 今回の製品は，信頼性重視の新光学系と新DMDの組合せにより高輝度，高コントラスト比を実現するとともに，新たな特長として"スマートランプシステム"を搭載した。 これは，電力切換え機能(XS20，XH20)やランプ，カラーホイール交換時の自動輝度·色度補正，さらに20秒の高速出画を実現した新型ランプチェンジヤ(XH20)等，搭載された新技術の総称である。 さらに，業界最薄の53,5 cmを実現し省スペース化も同時に実現した。 本稿では，新製品で採用した新機能及び特長を述べるとともに，大画面システムへの適用事例を紹介する。