革新が進む世界の食品表示主要国の動向(4)第2部海外主要国の食品表示制度の概要

摘要

アメリカは日本の25倍の国土と、2 .5倍の3億900万の人口を有する。アメリカの連邦政府で食品安全に関わる主要機関は、食品医薬品局(FDA)、農務省(USDA)、疾病管.予防センタ— (CDC)、国土安全保障省(DHS)である。FDAは、連邦食品医薬品化粧品法(FFDCA)に基づき、食品、医薬品、化粧品、動物用医薬品と飼料、医療機器、血液製品、放射線機器の安全に関して広い権限を持つ。FDAは食肉、鳥肉と卵(USDA管轄)を除き、州際取引の行われる全食品の安全と表示を管轄し、その範囲はアメリカで消費される食品の80%を占める。FDAは管轄対象に関して、規準を設定しそれを執行する。食品に関しては、施設の検査、食品および食品添加物の分析.調査と監視、GMPやHACCPシステムの構築などであり、また州政府、自治体への技術的支援を行う。違反行為に対する法的措置を行い、食中毒その他の防止などで、しばしば回収(recall)を求める。