高beta-グルカン含有大麦「ヒューファイバー」の特性と食品へ応用第2章大麦betaグルカンの機能性と大麦粉の食品への応用

摘要

国産大麦の約6万t (平成19年度農林水産省報告)が主食用として利用されており、その多くは「押麦」や「米粒麦」として製品化され、食物繊維不足を補うために米に混ぜて一般家庭や学校給食などで食べられている。これらの製品は、健康維持.改善のために比較的健康な方に利用されているが、咀嚼嚥下機能が低下した障害者や高齢者にとつて利用し難い加工食品であると思われる。そこで、「誰でも」、「気軽に」、「おいしく」食べられる高機能性大麦食品の製品化が必要になつている。高betaーグルカン含有品種「ビューファイバー」は、新たな利用加工による大麦食品の普及拡大と国産大麦の生産拡大を図るために育成された大麦粉専用品種である。本章では、「ビューフアイバー」が多く含有する大麦betaーグルカンの健康維持機能性と食品加工への応用について紹介したい。