赤，青色LED混合弱光照射が低温貯蔵中のトマト接ぎ木セル成型苗の成長，Ribulose－1，5－bisphosphate Carboxylase／Oxygenase量，クロロフィル量および炭水化物量に及ぼす影響

摘要

低温貯蔵中の植物体に光補償点レベルの弱光を照射すると貯蔵期間の延長に効果があることが十数種類の花井セル成型苗（Heins et al.，1994），ブロッコリ組織培養商（Kubota and Kozai，1994）やナスセル成型苗（Kozaiet al.，1996）で実証されてきた．その後，Fujiwaraetal（1997）は，弱光照射低温貯蔵の光源として低輝度の赤色発光ダイオード（以後，赤色LED）のほうが白色螢光灯よりも有効かつ利点が多いことを報告した．その理由として，1）LEDは蛍光幻に比較して長寿命であること，2）低輝度で点光源に近い形状であることが弱光の均、一照射に好適であること，そして3）赤色光は緑色葉での吸収率が高く，かつ他の可視光域の波長光に比べて照射エネルギーあたりの光合成有効放射が多いこと，があげられる．また，赤色LEDを光源として緑色植物の低温貯蔵を行った実験例では，白色螢光灯の場合と比較して，チウービルでは外観品質を長期間維持する効果Fujiwara et al.,1999），そしてトマト接ぎ木セル成型苗では貯蔵期間の延長と長期の苗質維持という効果が得られている（Fujiwara et al.,1999，2001a，2001b）．