日本名牛百選V(12)、(13)「茂晴花、晴国花」

摘要

全国の和牛種雄牛は、近年父牛のみならず母牛の系 統（一族）の高能力や安定性を重視して選抜、造成する 傾向が非常に強くなつており、安福久の母牛で有名になった「もとじろう」（新、日本名牛百選215頁参照）か らは、その後も美国桜（平成25年4月号参照）や「なつ あき」、夏秋花など繁殖牛、種雄牛の名血が輩出され ているし、最近では百合白清2と白鵬85の3の両牛を 輩出している「みどり」が注目を集め、鳥取県に華麗 なる一族を形成しつつある。さらに岩手県の菊安舞鶴 の母牛「まいづる」や、宮城県の好平茂の母牛「ふく たいら」もその後多数の種雄牛を造成し、高能力の母 系による改良の重要性を不動のものとしてきている。