上川北部および十勝地方におけるチモシー（Phleum pratense L．）の可溶性炭水化物含量および土壌化学性の変動実態

摘要

著者らはチモシーの可溶性炭水化物（WSC）含量に及ぼす要因として，地域，生育ステージ，刈取り時刻および品種などを取り上げ，それらの影響を調べた。 これらの要因のうち，地域比較では1香草のWSC含量に2．67％（乾物中），2番草では2．37％（乾物中）の差が認められた（相馬ら2006）。 地域間の差異は降雨量，気温および日照時間などの気象条件に起因していると考え，それらを比較したが，すべての項目に差が認められなかった。 このため，気象条件が大きく影響したとは考えにくく，土壌や栽培条件の違いが関与していると予想された。 しかし，材料採取草地の土壌化学性や施肥条件の調査がされておらず，今後の検討が必要となった。